これまでたどってきた道には、いまにつながるものが散りばめられている。

記憶を奥底から呼び起こす作業……きっと今の私には必要なことなんだと思う。

そう思い立ってから、いま、淡々と、筆を進めています。

自分のための備忘録的な意味合いもあるので、とっっても個人的な内容ではありますが……
今日もお付き合いいただければ嬉しいです。

ジャーナリストを志して(中学・高校時代)

学生時代には、7歳から続けていたピアノと、高校で所属していたクラシックギター部をきっかけに音楽にのめり込んでいきました。
その頃から、自らの手で作品を生み出す“作り手”=表現者(ミュージシャン)という存在に強烈に憧れを抱くように。
一方、小学生の頃から、国語や現代文の授業のなかで行われる作文、手書き新聞や絵本作りなどが大好きな子ども。
時間を忘れ、食いしん坊も給食も食べたくないくらい、その時間は没頭できたのでした。

こんな感じで、ふと気づけば好きで得意だった文章。

漠然と、これを活かして自分が役に立てる方法、生きる術はないかと、図書館で「仕事図鑑」みたいな本を読み漁り、辿り着いた、ライター/ジャーナリストという職業に興味を持つように。

アルバイト経験はすべて飲食店&おばんざいとの出会い(大学時代)

“ジャーナリスト”を目指して入った大学。

同時に、20年近く過ごした実家を出て、大学のある京都ではじめて下宿生活を開始。
学生ということもあり時間的にも余裕があったので、節約の意味も込めて、まずは「基本の和食」というレシピ本と、一人暮らし向けのレシピ本の2冊を購入し、文字通り、見よう見まねで自炊をはじめてみました。

そういえば、地元で高校生のときに初めてしたアルバイトは飲食店だったな。
なんてことない、小さな、和風のファストフード店での調理と販売でしたが、そもそも高校生がアルバイトできるような飲食店の絶対数が少ないので、わざわざ自宅とは反対方向の電車に乗って、そのアルバイト先に向かっていました。

そして、大学生になって掛け持ちしていたバイトも、やはり飲食店。
一つは旬の野菜や果物をその場で調理・提供するフレッシュジュース店。そしてもう一つがアメリカン料理店のキッチン担当。
特にアメリカン店では、長さ60cmほどある骨付きリブの塊肉などを大きな鉄板で焼くので、わりと力仕事も多く、当時、社員だった女性1名と私意外は、ほとんど男性スタッフという現場で……
毎回、汗だくになりながらバイトを終えていた記憶があります。

たしかに体力的にはしんどかったけど、ただ、不思議と苦ではなかった。

土日祝日などのピーク時には戦場と化す厨房で、皿洗いにはじまり、トマトの切り方や野菜の洗い方、アボカドや初めて触るハーブなどの扱い方……日常生活にも活かせる知恵が学べるのが嬉しくて。
そして、自らの手で、お客様に提供できる料理が生み出せる快感を初めて感じたのは、ここだったかなあと思います。

そうそう、京都では「一見さんお断り」のお店も多いけど、学生でも入れる気軽な日本料理屋さんで出会った「おばんざい」に、ものすごくときめいたのを覚えています。

おばんざいは、日常的に食べられているお惣菜のことで、京都での家庭料理。
うなぎの寝床を抜けてたどり着く隠れ家のようなその店は、もともと東京・丸の内でOLをしていた女将さんが開いたお店で、オープンキッチン(といっても店内は町家造りの純和風……オープン台所?という感じ)のカウンターにずらっと並んだおばんざいの数々。
こんもり盛られたおばんざいは、素朴で本当におしそうで、実際に食べてみても身体に染み込むような味。

今でも人に「京都でおすすめの店は?」と聞かれると、そこを紹介するくらい、店内の雰囲気も料理も好きな店でした。

京都もまたいつか住んでみたいと思う、我々家族にとって思い出の地だから、機会があれば、本格的におばんざいを学んでみたいな、なんて、ぼんやりと思っています。

そろそろ長くなってきたので、今日はこのへんで。

お付き合いいただき、ありがとうございました^^