先日、半年間通っていた祐成陽子クッキングアートセミナーを無事修了しました。

広告代理店に勤めながら「食を一生の仕事にしよう」と決心していたものの、この世界への道の開き方、プロと呼ばれる領域に達するまでの道筋がなかなか見えず考えあぐねいていたとき、数年前から何度か気になって調べていたこの学校のことを思い出し、思い切って門を叩きました。

講義初日、先生が「食は一生続くもの。好きな食が仕事になって、この世界で仕事ができていることを幸せに思う」ということを心から仰っていたのが分かって、それが印象的で。

料理や食が好きでもっと知りたい、もっと上手くなりたいと自分なりに学んできたけど、それを仕事にするって、私の場合は家族もいるから食卓作りは毎日のことだし、仕事も暮らしも境目がなくなってくる状況は今までとまったく変わってくること(今までは正直、仕事は仕事と割り切っていた部分も多かった)。

それに、一般的に、我慢しなければ仕事じゃない(ある側面ではかもだけど)、という風潮も少なからずあって、好きを仕事にするっていいのかなと思うことも何度かあって。

だから、この言葉を聞いたときにはまだスタートラインに立ったところだけど、ここに来たことはきっと間違いじゃなかったと思えるはず、と。

そして、どうせ同じ「やる」ならば、学校も、その先も、本気で徹底的にやってみようと静かに決意した瞬間でもありました。

 

フードコーディネーターは一言で言えば「食の何でも屋」。

だから、学校では調理だけでなく、料理をおいしく見せるスタイリング、撮影、レシピの書き方、料理の提案方法など「食」に携わるための多岐にわたるノウハウを、実践に基づき、体系的に教えてもらいました。
講師でもある料理家の先生の撮影アシスタントも経験させてもらったり、楽しかったなあ。

それに、料理はこれまで「おいしくて、栄養があればオールOK」と思っていたけど、仕事にするとなると、それだけじゃなくて「おいしいそう、作ってみたい、買ってみたい」と思ってもらえるための見た目やレシピがいかに重要かということに気づかされたことが、けっこう私の中で大きな収穫。

大人になって行く学校って、特にここには本気で食の道を志す仲間や先輩方が集まっていたから、そういう人たちと話して、共感したり、こう心が熱くなるのを感じる瞬間が何度もあって、新鮮で尊い体験でした。

 

修了にともなって行われた卒業パーティは広尾にあるビストロシロで行われ、目にも鮮やかで旨味たっぷりの魚介料理の数々……本当においしかった。。。

 

卒業証書の授与では、祐成二葉先生に教えていただいた卒業証書のデザインやそれぞれのカラーに込められた「世界にはばたいていけるように」という想いについても、とても素敵でした。


家に帰って翌朝見たら、夫が額に飾ってくれていた……(涙。 そして私の好きなムーミンも添えてある笑)。

夫には通学中の子育てはもちろん、レシピの味見係や卒業制作中は息子を近所の公園に連れ出してくれたり……

夫だけでなく家族の協力なしに、私はここに通うことは不可能でした。
だから、本気でここで学び、体得し、一生の仕事にしていこうと思えたのもあります。

そして、光栄にも卒業制作で優秀賞をいただきました……!

実習や課題は何度も試作したり、久しぶりにデザインも勉強したり大変なこともあったけど、料理もスタイリングも楽しかったなあ、本当に。
器や雑貨も好きだけど、自分じゃ所有できないほどのそれらがズラッと並ぶスタイリングルームを訪れたときのワクワク感を思い出します。

家族にもた〜くさん協力してもらったから少しでも結果を残せてよかった……。

そして、お世話になった先生方にささやかなお礼の品を。
教えてもらったスタイリングの勉強がてらと自宅印刷(笑)のオリジナルパッケージを作ってお渡ししました。


中身は市販品でも、心を込めて贈るならパッケージににこだわるだけでも良いですね◎

 

最後に仰っていた祐成陽子先生の
「継続は力」「商いは飽きないこと」という言葉。

これはここ数年、心底そう思うことが多々。

まだはじまったばかりで、ここでの時間を活かすも殺すも自分次第。

これから、自分らしい「食」を、さまざまな形でお伝えしていければと思います。

 

一先ず、出産を目前に控えているので(!)いったん産休という形になりますが、出産後の体調と子どもとの状況を見ながら、年明けくらいから少しずつお仕事をお受けしていく予定です。

お仕事の再開のタイミングや状況は、こちらのHPやinstagramを通じてお知らせします。

どうぞよろしくお願いします!