今はこうして自分の内側からことばを発することができている(ように見える)わたしですが、つい1年ほど前まで「自分のことが書けない」という悩みがありました。

一方、ライター仲間と話していても「インタビューをして人のことは書けるけど自分のこととなると……」という会話がときどき出てきて「どうやらそういう人は多いらしい」ということも分かってきた。わたしだけじゃなかった。

一口に「書く」と言っても物語・フィクションを書くのか、ルポ・ノンフィクションを書くのかで使う筋肉も、必要な技術もぜんぜん違う。ライターの中でもエッセイのように自分のことを書くのが得意な人もいれば、インタビューやお店紹介など他者の魅力を引き出すことが上手な人もいる。

こんなふうに「書く力」にはいろいろな角度があるよなぁと感じている。

「自分のことが書けない」から脱却するには?
殻を破るにはどうしたらいいか。

1年前の自分から見ると多少は成長したかな、と思うわたしの場合ですが、本ブログでひっそりと発信することにはじまりSNSでのテキスト、ZINEで書いたエッセイ、仕事で書いたコラムというふうに、いくつかの段階を踏んで自分の中にあるものをアウトプットして自分を慣らしてきました。自分のことを表現することに、自分が一番慣れていなくて戸惑っていたんですよね。

最初は気恥ずかしい気持ちが先立って「こんなふうに書いたらどう思われるかな?」って、人の目ばかり気にしていました。あまりに気にしいなもんだから、一時期は「ライター向いてないんじゃなか……」と悩んだ。

でも大丈夫。
日々みんな忙しいから、そんなに読んでない(笑)。

そう思ったらふっと肩から力が抜けた。
あとはひたすら実践。量稽古。慣れ。

クローズドな場で誰かにフィードバックをもらうのもいいのかも。
昨年はライティングコーチのえりこさんに顧問編集者として伴走してもらいました。えりこさんにエッセイや書いた記事に対するフィードバックをもらい(えりこさんがまたぁ包容力のある温かな、でも的確な指摘をくれる)、第三者の目線を知れたことはよかったなと思います。

自分が思い描く未来に書くことが必要だと思ったから、わたしは、人のことも自分のことも書く力をつけていきたいなと思います。

「書く」と決めたら淡々と。息をするように。